リネンというと爽やかな春夏のイメージ。
ウエアもよく見かけますよね。
maison blanche -メゾンブランシュ-でもリネンを使用したウエアが発売されました。
リネンの特徴・取扱方法を知っていただいた上で愛用していただけたらもっと愛着が湧き、
お気に入りを長く使うことができると思うので今回はみなさまとリネンについて知っていきたいと思います。

 

1.麻の一種「リネン」

リネンとは、麻の一種です。
麻とは植物に含まれている繊維の総称で、種類は約20種類ほどあるといわれています。
麻の一種であるリネンは、フラックスとよばれる青や白のかわいい花を咲かせる
亜麻の茎を原料として作られた繊維のことです。
フラックスは約1ヶ月間寝かして余分な部分を取り除き、
お湯にくぐらせて柔らかな繊維のみを撚りをかけてようやくリネン糸ができあがります。
上質で繊細に仕上げるには、さらに多くの手間がかかるそうです。
麻の種類には他に、ラミー(苧麻)・ジュート(黄麻)・ヘンプ(大麻草)などがあります。
それぞれ見た目や性質が異なり、使用される場面もそれぞれ合ったものに使われます。
日本語で麻100%と素材名が書かれている時は、リネンかラミーを意味しているそうです。
リネンは肌触りが良いことから身に着けるものによく使用されているのです。

 

2.6つの特徴

2-1素肌に直接触れても心地よい肌触り

好んで使用する方に多い理由として肌触りの良さ。
麻の中でも柔らかく、しなやかな肌触りで、使うほどに柔らかくなる繊維です。
麻によくみられるチクチク感を感じないのはリネンの強みでもあります。
リネンに含まれる「ペクチン」は汚れをつきにくくさせたり、
ノリの役割をしハリやコシを与えてくれて服をさらりと着ることができるんです。

2-2吸水性に優れる

コットンも吸水性に優れていますが、コットンにくらべてさらに4倍の吸水率をもち、サラッとした肌触り。
発散性も抜群で含んだ水分を素早く乾かすことができ、カビや雑菌の繁殖を抑えてくれます。
なので汗をかく春夏の服の素材に使用されることが多いのです。
汗で肌に服が張りつくことなく、快適に過ごせます。
ハンカチやタオルなどもおすすめです。

2-3薄手なのに丈夫で長持ちする

天然繊維の中で1番丈夫と言われています。
また、水に濡れて強度が増す特徴があり、洗濯しても傷みにくく、気軽に何度も洗えるのは嬉しいポイント。
水分を吸うと繊維が膨張し、密着するのでさらに強度が増すのだそうです。
丈夫で長持ちするリネン生地は、デイリーに使いやすい素材とも言えます。

2-4汚れにくく、抗菌性がある

繊維に含まれるペクチンには汚れを染み込みにくくし守ってくれる性質があります。
汚れがつきにくく、ついたとしてもすぐに落とせます。
繊維自体の抗菌力が高いため雑菌の繁殖もしにくく、カビなどからも守ってくれます。
繊維自体に天然の抗菌性があると言われています。
また、生地を触った時に滑らかでケバ立ちが少ないのはこのペクチンの働きによるものです。

2-5使うほど肌に馴染む

一見ぼこぼこした特徴的な生地の表面ですが
独特ななめらかさと優雅な光沢感があり、ソフトな肌触りが特徴です。
素肌に直接触れても心地よく感じます。
触れてもチクチクせず丈夫な繊維でもあるため長持ちで使うほどに風合いが増し、
使い込むほどに洗濯を重ねるごとに柔らかく変化します。

2-6変化する風合い・色味

自然の風合いを生かし、漂白も脱色もしていない亜麻(フラックス)そのものの色み。
発色が良い素材のため、素材本来の生成り色以外にもさまざまな色を楽しむことができます。
生産地・気候でも色みは変わります。
使っていくうちに風合いが変わっていく様子も楽しく、ワクワクします。

 

3.素材を生かした商品

3-1春夏ウエア

冒頭より登場しましたが、春夏のウエア素材にぴったりです。
先ほどご紹介したリネンの特徴である、
肌触りの良さ・吸水性・薄手で丈夫といった部分はまさに春夏ウエア向きです。
薄手で通気性が良く、汗をかいても体に引っ付きません。
夏らしい素材として定着しているので、季節感を演出することもできます。

masion blanche -メゾンブランシュ- ではそんな心地の良いウエアを目指し
リネンを使用した春夏のトップス・ボトムス・チュニックワンピースを作りました。
何度もスタッフが試着しながら作ったこだわりの商品です。
手描きのテキスタイルをプリントし、masion blanche -メゾンブランシュ-らしいウエアに仕上げました。
2019PEは4種類のリネンウエアが発売されましたが、おすすめ2種をご紹介します!

 

リネン ポートネックプルオーバー

さらっとラフに着こなせるビッグシルエットプルオーバー。
首筋をきれいに見せるボートネックが体型をカバーしながらもステキな印象にします。
後ろ着丈が少し長いので、歩くたびに裾が揺れる、軽やかで爽やかな一枚です。

【素材】
リネン100%
●3カラー展開

【サイズ】
(約)着丈64cm/ バスト70cm(ぐるり136)/ 肩幅74cm(ドロップショルダー)/ 裾幅70cm/ 袖丈15cm
※手作り品の為、商品により画像・表記と若干色や大きさに差異がある場合もございます。

リネン ポートネックプルオーバー

 

リネン ラップキュロット

軽やかなスカートに見えて、実はキュロットパンツ。
ラップ風に見えるキュロット型なので適度なゆとりがあります。
正面に斜めに入ったキュロットラインでさりげなく個性を出しています。
滑りの良い裏地付きでチクチク感も気になりません。

【素材】
表:リネン100%
裏:ポリエステル80% 綿20%
●2カラー展開

【サイズ】
(約)総丈80cm/ ウエスト66cm(後ろゴム入り)/ 股上31cm/ 股下49cm
※手作り品の為、商品により画像・表記と若干色や大きさに差異がある場合もございます。

リネン ラップキュロット

3_2ハンカチやキッチンクロス

吸水性、抗菌性があるのでハンカチやキッチンクロスにもおすすめ。
清潔感を保ち長く愛用できるでしょう。
キッチンでは他にもエプロンなどに適しています。

3_3お部屋のアイテムに

今までの商品もそうでしたがデイリーに使えるような日常品に優れた特徴をもつリネン。
お部屋ではカーテン、枕カバーやシーツに使われることもあります。
実はリネンは温度調節できる性能があるので、
夏場だけではなく冬場でも暖かさが保持されオールシーズン快適に使用することができます。
リネン好きの方は試してみてはいかがですか?

4.弱みはなに?

これまでは良い特徴をあげてきましたが、もちろん弱みもあり取扱いの際には注意点があります。
注意点を知っていれば、悩まず素材感を楽しむことができると思います。

まず1つ目に伸縮する繊維ではないためシワができやすく、取れにくい特性があります。
その対策として洗濯の脱水は短時間で行い、シワを十分に伸ばしてから干してください。
それでもシワが気になる部分にはアイロンがけをしてください。
ものによってはクシュっとした感じがリネンの風合いを引き立てるものになるかもしれません。
個人のお好みで風合いをお楽しみください。

ほかにも洗濯時に気をつけてほしいのは縮み・黄ばみです。
密度によって異なりますが、5~10%ほど縮む特性があります。
30度以上の温度のお湯で洗ってしまうと、縮みやすいので気をつけましょう。
縮みが気になる方は乾燥機は避けてください。
また、直射日光・電気などの光を長時間浴びていると色あせや黄ばみの原因になってします。
リネンのみならず天然素材の繊維は直射日光などの光に弱いです。
なるべく陰干しで、光に当てすぎないように注意してください。
染色されたリネンは特に色落ちが目立ちやすいため、裏返しにして干すことでかなり光対策ができます。

繊維の性質上どうしてもできてしまうのがネップ(絡み合ってできた糸の節が生地表面に出たもの)です。
生地の表面の太い節や玉状のネップが目立つ時の対策としては
先のとがったものを使ってクッと生地の裏側に押すと目立たなくなります。
ただ、やりすぎたり無理やり押し込もうとすると穴があく原因になったり、
逆に目立ってしまう場合もあるので慎重に行ってください。

リネンの弱みの特性を理解した上で好む方はたくさんいます。
特徴や正しい取扱方法さえ知っていれば、弱みではなくリネンの味として感じれるもかもしれないですね。

5.特性を楽しんで

リネンは取扱いが難しいイメージが先行してありましたが、
長く使うほど風合いが増すリネンは思っていた以上にデイリーに使える素材だと思います。
特にナチュラルな雰囲気が好みの方には飽きが来ず、ずっとお使いいただけるのでおすすめです。
取扱いで注意する点は使用するたびに自然と慣れていき、ストレスにならず使用できるかと思います。
今回ウエアをおすすめいたしましたが、ウエア以外のリネンも生活に取り入れてみてください。